無垢材を選ぶ理由とニスについて
週末稼業のくろまめ工房を再開して早速ありがたいことに受注が殺到している状況ですが、以前からお伝えしたかったことです。
〜その前に、、、無垢材って?〜
わかりやすく比較で言えば合板と違って切り出した木そのものです。
ただ、テーブルなどを作る場合、幅が広い無垢材一枚板は非常に高価なため幅の狭い無垢板を接ぎ合わせて使います。それも含めて無垢材と呼ばれます。
〜無垢材を選ぶ理由とは?〜
無垢材というと家具の材料としては高級家具にしか使われていないイメージですが、くろまめも含むハンドメイド作品では安い無垢材が使われることが多いです。
その代表例がSPF材というもので、ホームセンターに置いてある木材です。
くろまめは最近の作品にはあまりSPF材を使っていません。主に国産杉材です。
理由はSPFには無垢材のデメリットが大きく出る傾向があるのと、色乗りが悪いからです。
まぁそれはさておき、ざっくりと無垢材の特徴を以下の通りまとめてみます。
◆無垢材のメリット
- 肌触りが良い(天然素材)
- 調湿機能がある
- 補修が簡単(サンダー&ワックス/オイル)
- 樹種によっては合板より安い
◆無垢材のデメリット
- 品質にバラツキがある
- 経年で反りや割れが出てくる
- SPFや松系の場合特にヤニが出てくる
- 節や節欠けがある
つまり一長一短あるわけですが、それでも無垢材を選ぶのは上記のメリットがあるからです。
森から運ばれてきた木は家具になっても呼吸するし動くし「生きてる」んです。
なので、本来無垢材で作った家具の仕上げはオイルフィニッシュか、天然素材系のワックスが適しています。
〜無垢材にニス?〜
ところが、せっかくの無垢材にニスを塗ってしまうと上記のメリットの多くを失ってしまいます。
ニスは水性ニスも含め、プラスチック系の塗膜を作ります。
肌触り、調湿機能、補修のしやすさ。
この大きな無垢材のメリットをスポイルします。
扱いが繊細な無垢材をわざわざ選んでおきながらその良さを殺してしまう選択ではないでしょうか。
〜一緒に暮らす家具は家族〜
オイルにせよワックスにせよ、ニスほどではありませんが、塗膜を作り木材を保護します。
それでも家具は使ってるうちに傷ついたり汚れたりしていきます。
その経年変化は「暮らしのアルバム」でもあります。多少手のかかるこどものようにケアしてあげてください。
長年使い込んでいくうちに味わいが増してモノとしての価値が上がっていく。
永く、愛情を持って一緒に日々を暮らしていけるように。
だからくろまめ工房では基本的にニスは使っていません。
0コメント